評価をせずに治療すると、結果が出るのに時間がかかります。いきなり治療することで全く効果がないわけではありません。しかし、機能低下しているところにピンポイントで治療することで、最大の効果が得られます。評価せずに治療するということは、闇雲に鉄砲を撃っているのと同じで、症状の改善は難しいです。

完全ガイドブックがあれば、机上の評価ができなくても、症状から機能低下している脳部位がわかります。どの脳部位にどんな治療をすればいいかがすぐにわかるので、どこが機能低下しているのか？何をすればいいのか？ということに悩むことはなくなります。評価をするための時間も大幅に短縮されます。時間が取れないから評価・治療ができない…ということがなくなります。

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思いつきで治療を行おうとしても、どんな治療が効果があるのか、課題のアイディア、患者さんが楽しんでできるような治療法をを作ることができません。自分の頭の中からアイデアを出そうとしても、出てくるアイデアは出ても２、３個です。同じものの繰り返しでは患者さんも飽きてしまい、続けてくれなくなってしまいます。

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ガイドブックでお伝えしている治療法を基にアイディアを出せば、ほぼ無限にアイデアを出すことができます。効果的な治療を行えば、結果はすぐに出てきます。元となる治療法をアレンジすれば、患者さんからワンパターンで”飽きられる”ことはありません。

自分の感覚で評価をしても自信が持てません。たぶん、機能低下しているのはここかな、と思っても「これでいいのかな…」「本当にこの部位であっているのかな…」と不安になります。

完全ガイドブックを元に実施した評価には、ある程度の自信が持てます。なぜその脳部位が機能低下すると、そんな症状が出るのか、わかりやすい解説があるからです。前頭葉、側頭葉のようなおおまかな脳部位ではなく、細かな部位まで評価できるので、治療をするときも自信を持ってできます。

このように、評価をして治療するのと、評価をせずに治療するのとでは認知症を改善させるということにおいて、大きな違いをもたらすのです。